雲級の意味 登山用語

雲級(うんきゅう)

雲級とは、雲の形によって分類したものをいう。または雲形(うんけい)ともいう。世界気象機関(WMO、国際連合の専門機関の1つ)によると、大別して10種類に分けられており、十種雲級(または十種雲形)と言われる。

雲の分類は「基本形→種→変種→副変種」と細分化されている。基本形は、「上層雲…巻雲、巻積雲、巻層雲」「中層雲…高積雲、高層雲、乱層雲」「下層雲…層積雲、層雲」「対流雲…積雲、積乱雲」と雲が位置する層(高さ)により分けられている。雲級は全世界共通の基準であり、各国独自の基準というものはない。

たとえば、夏の暑い時に空を見上げた時、入道雲がもくもくと発達しているのを見ると、雷が来ると判断できる。厄介なのは漏斗雲(ろうとぐも)だろう。積雲あるいは積乱雲の雲底から渦を巻きながら漏斗状に垂れ下がった雲のことで、これが地上に到達すると竜巻を引き起こす。漏斗状の雲が現れたら、近づかないことである。全部の種類の雲を覚えるのは大変だが、登山する人は、雨や雷の予兆になる雲級くらいは覚えていくと、実際の登山で判断材料にできる。