雲表の意味 登山用語

雲表(うんぴょう)

雲表とは、雲の上という意味である。山である程度の標高にいる時に、目の前に雲海が見られることがあるが、こういう場合も雲表にいるという言い方もできる。「雲表の旅」「雲表ルート」という言葉は山用語である。「雲表の旅」とは高山における登山のことを意味している。「雲表ルート」とは高山で技術が必要な登山ルートを意味している。

たとえば、雲表ルートとして知られている登山ルートには、北穂高岳滝谷ドーム西壁雲表ルート、甲斐駒ケ岳南坊主岩東壁雲表ルート、谷川岳一ノ倉沢コップ状岩壁正面壁雲表ルートなどがある。いずれも岩場でありザイルなどの登山用具を用い、かつ技術が必要な登攀になる。山岳ガイドになるには試験があるが、これらの2つのルートも試験コースに指定されることもある。

また、雲表といえば、雲表倶楽部という社会人山岳会があり、登る山のレベルに応じて正会員、準会員、会員資格に満たないものは雲表倶楽部の名前を使えない、というクライミングが主体の山岳クラブがある。この雲表倶楽部は、現在でもクライマーを輩出していることで知られる。