衛星峰の意味 登山用語

衛星峰(えいせいほう)

衛星峰とは、ある山脈で一番高いピークを主峰とすると、その周辺にあるピークは主峰を取り巻く山として衛星峰と見なされるが、定義が明確になっていないのが現状である。

たとえば、ヒマラヤ山脈は地上で一番標高が高い山脈であり、幅が250km〜400kmもあり、総延長も約2400kmもある山脈群である。その最高峰がエベレスト(8848m)であり、その周囲にある8000m14座の山々がヒマラヤ・ジャイアンツと言われ、その周囲にさらに7000m峰が100山、6000m峰が…と無数の山々があり、エベレストからするとヒマラヤ・ジャイアンツは衛星峰であり、7000m峰はさらに衛星峰…と見なされる。衛星峰と正反対になるのが「独立峰」と呼ばれ、周囲に連なる山を持っていない単独峰である。

一番分かりやすいのが富士山である。円錐形の形をしていて更に周囲の山と離れているので、独立峰と判断しやすい。一方で、ヨーロッパアルプスのマッターホルンは山脈にありながら、独立峰と言われている。独立峰も明確な定義がでていないが、連山であっても、深い谷によって他の山脈と隔てられているのであれば独立峰と見なされている。