海老の尻尾の意味 登山用語

海老の尻尾

海老の尻尾とは、冬山に見られる自然現象であり、霧氷(むひょう)の一種である。霧氷には樹氷・粗氷・樹霜があり、「海老の尻尾」現象は樹氷にあたる。過冷却水滴からなる濃霧が地面は木などの物体にくっついて凍る白色の部分のこと。触ると簡単に壊れてしまうほどもろい。気温がマイナス5度以下の風が弱い気象条件のもとで発達する。風が強い時は風上側に向かって水滴が付着するので、風上側に発達していく。木の枝などに氷が一定方向に付着しているのを見かけるが、あれが、通称「海老の尻尾」と言われている。

樹全体が樹氷で完全に覆われると、その上に雪も付着し、その様子から「スノーモンスター」とも言われている。蔵王や八幡平などで見ることができる。なお、過冷却水というのは、水が液体⇔固体になる温度は0度であり、0度以下でも液体のままの状態をいう。マイナス40度でも液体の状態を保っている場合もあるという。この過冷却水滴が何らかの物体に接触した瞬間、氷になるのである。