アイスピトンの意味 登山用語

アイスピトン

アイスピトン(英語+フランス語:ice-piton)とは、アイスクライミングで支点確保に使われる「氷釘」のこと。「アイスハーケン」や「アイススクリュー」などの言葉と同義語である。

かつては、アイスクライミングや氷河をルートにとった場合の支点確保として、打ち込むタイプのアイスピトンが使われていたが、1960年頃に、Milun Doubek氏(旧チェコスロバキア)が考案した、らせん状タイプの打ち込み式アイスピトンが開発された。従来型の打ち込み式アイスピトンの欠点(打ち込みの際に生じる氷面や氷内部の破壊を最小限に抑え、パイプスクリューの利点である回収しやすさを備えたもの)を改良したものである。

さまざまなメーカーからアイスピトンが開発され、1960年代後半には、「ハンマーイン・スクリューアウトピトン(打ち込み式回転回収式)とスクリューパイプピトン、という2種類のアイスピトンがクライマーに利用されていた。

現在は「パイプ・スクリューイン・ピトン」が主流である。最新のパイプ・スクリュー・ピトンは先端が4枚の鋭利な刃先になっており、硬い氷や岩に当たったりすると1回で刃がダメになることが多く、都度、やすりで磨くなどのメンテナンスが必要になる。