オベリスクの意味 登山用語

オベリスク

オベリスク(フランス語:obelisque)とは、山頂に立っている岩がとがっており、その形がオベリスクに似ていることからそう呼ばれている。

南アルプスの鳳凰三山の地蔵岳にはオベリスクがあり、イギリス人宣教師・登山家のウォルター・ウェストン(Walter Weston)が初登頂したことでも知られている。ウォルター・ウェストンは『日本アルプスの登山と探検』を著わしており、日本のアルプスをはじめとする山岳をイギリスで写真入りで紹介し、また、世界で初めて日本の山岳を紹介した人物である。鳳凰三山の「鳳凰」の名前の由来は、地蔵岳の山頂部の岩塔(オベリスク)が鳥のくちばしに似ていることからそう呼ばれるようになったという。

鳳凰三山を構成する山は、地蔵岳、観音岳、薬師岳である。なお、「オベリスク」とは、古代エジプト文明の巨大神殿に建てられた四角錐形の石柱のことであり、ナポレオン遠征などで世界各地に運び出され、パリなどで見られる。地蔵岳などのオベリスクはこの形に似ていることからそう呼ばれるようになったのである。