崖錐の意味 登山用語

崖錐(がいすい)

崖錐とは、急傾斜地(急崖や急斜面)などから剥がれおちた岩屑が堆積してできた地形で、半円形状(または円錐状)の形をしている。崖錐は斜面上部から落石してきた岩やそれらが風化して土砂になったものから構成されており、振動などの衝撃が加えられると岩屑や土砂が簡単に動きやすい地形でもある。

また、堆積物の岩は角ばっているので岩と岩の隙間が大きく、透水性が大きいことから、崖錐の上部では地下に水はないが、末端に行くと水がわき出している場合もある。こういった不安定な地形でもあるので、大雨などが降れば土砂崩れが発生しやすい地形であると言える。崖錐の上は、崖上部から落石がある可能性や、岩の上を歩くと歩くと岩が動く、足が土砂に沈むなど歩きにくい場所でもある。

複数の崖錐が隣り合っている場合は、複数崖錐ともいう。降雨時は土砂が動きやすい状況になっており、崖錐による土砂崩れが登山道を直撃することもあり、たまたまその場に居合わせた登山者が巻き込まれている事故も発生している。