開析谷の意味 登山用語

開析谷(かいせきこく)

開析谷とは、一定の連続性をもつ地形が、浸食によって谷が形成され、上空から見ると地形面に無数の溝があるように見える。

断層がある地形や、火山層がある地形に形成される。比較的新しい断層や火山においては浸食の影響は少ないが、年月が経過するにつれてだんだんと開析谷が形成されるようになる。この開析が進むほど、谷は大きく深くなり、また周囲も新たに開析されるので数も増える。やがて地形上にはたくさんの開析谷が形成され、まるで表面が削られたかのように小さくなる。開析の原因は火山活動あるいや降水による浸食などがある。

原型の推測には、残された尾根部分などをつなぐことで、おおよそに姿形を把握することができる。開析された山地はやがて大地のように平らになっていく。なお、開析は山地だけなく、平地でも形成される。関東平野では地下水によって開析された開析谷が点在しているが火山灰土に覆われているため見えない。現在でも東京では地名に「谷」がついている場所はその名残である。