アイスボラードの意味 登山用語

アイスボラード

アイスボラードとは、アイスクライミングでの支点確保のひとつの方法である。スノーボラード(英語:snow bollard)のほうがよく用いられる。ボラード(bollard)は、本来「波止場などで船をロープで係留するための柱」あるいは「道路標識柱」という意味である。

アイスボラードは、直径1mの円をとり、その周りに幅が約15cm、深さが約20〜30pの溝を掘り、しっかりと踏み固める。この時にロープが上に抜けないように溝を掘っていくことである。ロープを掛ける前に、木の枝などをアイスボラードにさしておいてからロープを掛けると強度が増す。懸垂下降の支点として、アイスボラードにロープを掛けて下降するが、最初はロープがすっぽ抜ける可能性があるので、姿勢を低くしながら下降を始めるのがコツとされる。

アイスクライミングにおいては、クランポン、アイスバイルまたはアイスアックスの他に、支点確保のためのアイススクリューとロープ、そして現地で作るアイスボラード、アバラコフで十分ともされている。もちろん頭を保護するヘルメットも忘れないように。