ガスの意味 登山用語

ガス

ガスとは、登山用語では「霧」のことを指す。霧が出てきた様子を「ガスってきた」といい、霧にまかれた様子を「ガスにまかれる」、といった使い方をする。濃霧で足元も見えなくなるくらいの霧に包まれた場合は「ホワイトアウト」といい、登山者経験者でもパニックを起こすことがある。

ガスは上空にある雲が山肌付近まで下りてきて地面と接触するほどの位置まで下がってくると雲から霧と呼称が変更する。ガスが出てきても、先が見えるうちはまだ動けるが、だんだん霧が深くなってきた場合は、無理に動かず、その場にとどまる。またある程度の時点で、行先方向に霧が下りてきている場所が険しい岩場だったりする場合に、先に進もうとすると足場を踏み外して滑落しやすくなるので危険である。

ガスが出てきたらその場で露営(ビバーク)することも覚悟で、霧が晴れるまで動かずに待つことである。動くほど道に迷いやすく遭難しやすくなるのである。また、現在の位置状況を把握するために、コンパスと地図は必ず携帯するといい。