滑落停止の意味 登山用語

滑落停止

滑落停止とは、氷雪斜面で滑落してしまった時に、ピッケルを氷雪に思いっきり差し込んで停止させること。

滑落停止のポイントは、1.足を上にあげる、2.ピックに全体重をかける、ことである。まずポイント1の「足をあげる」について、氷雪上ではアイゼンを装着しているので、足を地面についたままの状態で滑落しスピートがあがると、アイゼンが何かに引っかかった拍子に、体が回転してしまう。体が回転し始めるとさらにスピードが加速し止めるのが難しくなる。そのため滑落したらすぐに足をうえにあげるのである。ポイント2の「ピンクに全体重をかける」について、滑落中はシャッフルを握っている手を雪面から離すようにして、かつスピッツェ(地面部分の石突き)が雪面にささらないようにし、とにかくピックを雪面に全体重をかけて停まるようにする。

特に氷やアイスバーンの上ではピックが刺さらず跳ね返されることもあるので、ピッケルを胸の前でしっかりと持ち、脇をしめるようにする。冬山登山をする人は、必ず滑落停止の練習をしておくことである。