ガリーの意味 登山用語

ガリー

ガリー(英語:gully)とは、雨水などの流れによって地表面が削られて形成された地形のこと。火山灰土などから形成されている地盤は雨水などによる浸食を受けやすく、一旦、斜面に溝を形成すると、降雨による雨水がその溝に集中するようになり、浸食が続くにつれて、やがて深くて大きな溝を形成するようになる。

この溝の拡大に伴い、両岸斜面が削られやすくなっており、土砂を発生させるようになる。ガリー浸食は、縦方向に浸食後、横方向を浸食し、ふたたび縦方向に浸食する、というプロセスがある。ガリー浸食は集中豪雨など、短期間で大量の降雪があるたびに、その面積が縦に横に拡大していく。やがてガリー地形が増加すると、自然荒廃率が高まり、やがて荒廃地形になり、元に戻らなくなるので、ガリーが増えると要注意である。

なお、軟弱岩盤地質での流水は、やがて縦方向と横方向に浸食する作用により、V字谷を形成する。日本の地形は火山灰土や花崗岩質が多く、かつ降雨量が多いため、浸食を受けやすい地形でもある。