カルストの意味 登山用語

カルスト

カルスト(ドイツ語:Karst)とは、石灰岩などの水に溶けやすい岩石が雨水や地下水などの水の浸食によって形成されたくぼ地や洞穴などの地形をいう。鍾乳洞もカルストの一種である。水流があるところでは水による浸食作用が、水流がないところは炭酸の作用で石灰岩が少しずつ水にとけていき、地表に形成されたものは「ドリーネ(ドイツ語Doline)」、地下に形成されたものは「鍾乳洞」が形成されていくのである。

ドリーネは、雨水などの水流が石灰岩の割れ目に沿って流れ、地下に浸透していく過程で石灰岩が溶ける。複数のドリーネがつながってより大きなくぼ地になったものが「ウバーレ(英語uvala)」と呼ばれる。地下水位が浅いと、豪雨が降った時に地表に水があふれて一時的にドリーネ湖を形成する場合もある。ドリーネと共に、浸食から溶け残った石灰岩の突出部をピナクルとも呼ぶ。日本には三大カルストと呼ばれるものがあり、平尾台(福岡県)、秋吉台(山口県)、四国カルスト(愛媛県、高知県)がある。