観天望気の意味 登山用語

観天望気(かんてんぼうき)

観天望気とは、自然現象や生き物(動物、鳥、昆虫など)の動きにより、天気の動きを予想することをいう。現在ではスーパーコンピューターによる気象観測技術の発達により、気象情報で天気を把握することができるが、それでも完全に自然現象を予測するには限界があり、観天望気も有効なのである。

たとえば、船舶免許の取得試験に「気象情報が発達しているので、観天望気が必要ない」と正誤を問われることもあるが、現在でも観天望気は有用である。特に登山や海上など大自然が相手の場合は観天望気は知っておくべきとされる。観天望気は日本だけではなく、世界中で、日常生活で使われている。空に浮かぶ雲の形によっては上空では強風が吹いていることが予測できることもある。

たとえば、夜、月を見上げた時に月の周りに虹が見えると雨が降る前兆とされている。これは空気中に水滴がある=湿度が高いからである。あるいは、猫が顔を舐めると雨、とは聞いたことがあるかもしれないが、これは猫が顔についた水滴を舐める行為=湿度が高い、ことから雨が降るとされた。このように日常に溶け込んでいるのである。