着干しの意味 登山用語

着干し

着干しとは、汗や雨などで濡れた衣類を着たまま、体温や日光で乾かすことをいう。登山においてはザックの重量を少しでも減らすために、持って行ける着替えは限られてくる。そこで我慢できる程度の濡れ方であれば、着たまま自分の体温で乾かす方法が取られる。

以前は下着などは綿が主流であったが、綿下着は汗をよく吸い取る半面、なかなか乾かないという欠点があり、登山者は着替えを持っていったり、就寝中に着干ししたりして凌いでいた。女性はいつでもどこでも着替えるわけにはいかなかったため、背中部分に布を挟んだりして下着が濡れないように工夫していた。

現在では化学繊維製の速乾性の下着やアウトドアウェアが主流であり、行動中に汗をかいてもすぐに乾いてしまう優れモノが出ており、着干しする機会は少なくなっている。ただし、雨で濡れてびしょびしょになってしまった場合は頑張っても着干しできないし、体温が低下して低体温症になる可能があるので、諦めて着替えるほうがいい。