グラートの意味 登山用語

グラート

グラート(ドイツ語:Grat)とは、氷食作用によって形成された、急峻な岩の尾根(岩稜)をいう。英語のリッジ(ridge)、フランス語のアレート(Arete)に近い。鋭い角、稜、刃、山稜の意味がある。現在ではグラートとは言われておらず、英語のリッジが使われる。

穂高岳の白出のコルから涸沢に落ちる岩尾根はザイテングラードと、固有名詞化して定着している。ザイテングラート(ドイツ語:seitengrat)で、支稜線・支尾根という意味である。穂高岳へ行くためには、上高地が登山口になる。上高地から涸沢まで行き、涸沢は、穂高岳登山へのベースとなる拠点である。涸沢ヒュッテを出発し、二手のコースのどちらかを選択して登っていくと、ザイテングラートの始まり地点に到着する。パノラマコースのほうはお花畑があって、景色の変化を楽しむことができる。そして、このザイテングラートから穂高岳山荘まで本格的な登りになる。鎖場や草付きの斜面などを抜けると、穂高岳山頂に着く。