クレバスの意味 登山用語

クレバス

クレバスとは、氷河にできる深い割れ目のことであり、地面がぱっくり裂けているようにも見える。クレバスの深さはまちまちであり、浅くて数メートルからである。

まず、クレバスに落ちたら、どこかで引っかからない限り脱出や救助は困難である。氷河自体の重みや、引っ張り、ズレなどの力関係が働いていて、この力が氷の強度を超えると破壊され、クレバスが形成される。気温が低い地域ほど、氷が固くなるので、クレバスも深くなる。すべてのクレバスが地表に表われているわけではなく、積雪に覆われていて地表に表われていないクレバスもある。これを「ヒドン・クレバス」という。

冬山登山ではクレバスはもちろんのこと、ヒドン・クレバスも念頭においておかなければならない。冬山登山においてクレバスが発見された場合、ロープでお互いの体をつなぎ、転落防止に備えてからクレバスを避けるか、ピッケル等で確認しながら歩く。山岳レスキュー隊や山岳ガイドやプロの登山家などは、万が一クレバスに落ちた場合の脱出方法や救助方法を訓練している。