巻雲の意味 登山用語

巻雲(けんうん)

巻雲とは、国際的な雲形の分類である十種雲形の一つであり、すじ状の雲模様を見せることから、すじ雲とも呼ばれている。学名はシーラス(Cirrus)といい、ラテン語で「巻き毛」という意味である。

国際的な略記号は「Ci」と表わされる。巻雲は雲の中でも一番高度が高い場所に発生し、地上からみると巻雲はすべて同じ高度に位置しているかのように見えるが、実際には高度差がある。巻雲は、雲のかたまり部分から尾を引くようにすじのようになっており、塊部分は氷晶でできており、風によって上に押し上げられる一方て、氷晶は落下しながら蒸発して消えるである。

上空に行くほど風が強くなり、かたまりと尾の部分にはかなり高度差と位置差がある。巻雲はさまざまな形があり「毛状巻雲(髪の毛のような形)」「房状巻雲(ひな鳥の綿毛のような形)」「かぎ状巻雲(かぎ状に曲がった形)」「もつれ状巻雲(もつれた糸のような形)」「放射状巻雲(放射状に広がった形)」「濃密巻雲(時には太陽を隠すような形)」などに分類できる。一般的には巻雲は高気圧に覆われた晴天のときに現れるが、低気圧や台風が近づいてくるときは真っ先に現れ、低気圧や台風が近づいているときは、巻雲の量がだんだん増えてくるのが特徴である。