懸垂下降の意味 登山用語

懸垂下降

懸垂下降とは、ロープを使って岩場あるいは難所を下降する技術である。クライミング、レスキュー活動、軍事行動、高所作業など高所作業が必要な場所で行われている。

ロープをセットし、岩壁伝いに降りる場合と、空中下降する場合がある。空中下降は、レスキュー活動や軍事行動などのプロフェッショナルな人たちに限られるが、彼らは相当な実践訓練を積んでいるので空中下降が可能なのである。また、クライミングで使用するロープとプロフェッショナルが使用するロープは太さや耐久性、伸び率が異なる。懸垂下降の方法は、下降用の支点(2ヶ所)にロープを通し、ハーネスに装着したカラビナに下降器(エイト環やATCなど)を設定し、下降時に生じる摩擦を利用して、後ろ歩きの姿勢でロープを手繰りながら、ゆっくり歩くようにして下に降りていく。クライミングでは必須の技術である。

なお、懸垂下降時には必ず手袋を着用する。なお、懸垂下降のセッティングは簡単であるが、間違えて覚えてしまうことや、支点の崩壊や、ロープの長さが不十分だった、クラックにつまってしまった、などハプニングが発生し、事故が多い。技術を習熟する必要がある。