源流の意味 登山用語

源流

源流とは、ある川の起源となる水の流れのこと。水源ともいう。似たような意味に渓流があるが、渓流は渓谷や峡谷などの谷の間を流れる川のことである。源流は、源頭や渓流をも含めた川の上流にあたる範囲をさす。

例えば、日本一の流域面積をほこる利根川は首都圏の水がめと言われているが、この水源地は長い間特定されていなかったが、大水上山(標高1834m)は、群馬県みなかみ町と新潟県魚沼市、南魚沼市をまたがる中央分水嶺に位置し、源流部は大水上山の三角形の雪渓であると言われている。

1894年に初の水源調査が行われてから60年後の1954年にようやく源流部が特定された。標高は低いが、カモシカも避けて通るほどの急峻な地形であり、調査に困難を極めたのである。利根川はこの源流部を源として群馬県をほぼ縦断し、埼玉県、千葉県を横断し、太平洋に注ぐ。利根川の主な源流部は大水上山であるが、下流に移動するにつれて他の河川も合流しているので、複数の源流部を持っているともいえる。