御来迎の意味 登山用語

御来迎(ごらいごう)

御来迎とは、ブロッケン現象(またはグローリー)という太陽光学現象の一種である。日本では御来迎と呼ばれる理由は、仏の後ろにある光環に似ていることから(仏の)後光→御来迎となったとされている。

よく御来光と御来迎は同義語とする人が多いが、これは間違いである。ブロッケン現象はどうやって表われるかというと、高山などで、自分が頂上に立っている時に、太陽の光が自分の背後からあたり、その影が、目前にある雲または霧に投影される。この時にその雲が水滴を含んでいる場合、太陽光が水滴に反射して、虹を生じるのである。その様子が、その影の頂上の周囲に虹の輪が何重にも重なって表われる。これがブロッケン現象なのである。何も標高が高い場所ではなくても、条件さえ揃えば平地でも見ることができる。

たとえば、国際長距離線の航空機は高度1万メートルの上空を飛んでいるので、雲の上を飛ぶことが多く、機体の下=雲の上にはブロッケン現象が見られることもある。この場合航空機の機体の影の回りに円形の虹が見えるのである。