最低鞍部の意味 登山用語

最低鞍部(さいていあんぶ)

最低鞍部とは、稜線上で標高が一番低い地点のことをいう。どの山岳も最低鞍部となる地点は必ずあり、標高が低いから必ずしも安全とは限らない。

山頂と最低鞍部の標高差が200m以上ある山もあれば、50mに満たない山もある。また最低鞍部の地形がなだらかな場合もあれば、側の斜面は谷のような場所もある。いったん下りになって最低鞍部に差しかかったあとに登りに転じるので、登山道はアップダウンの連続であるとはいえ、体力的・精神的にもキツイ場所でもある。立ち止まれるような場所があれば、小休止をとり、軽く食べ物を食べたり水分補給などをして、息を整えてから、再び登り始めるとよい。鞍部はコルともいうので、最低コルという言い方をすることもある。

奥穂高岳〜涸沢岳の間に最低コルと呼ばれる場所がある。ここが一番低くなっており、ここから先の涸沢岳、穂高岳山荘、そして奥穂高岳があり、先は更に標高が高くなっており、急な岩場の連続になる。既述したように、この最低コルで休憩を取るのが一番である。