ザック麻痺の意味 登山用語

ザック麻痺

ザック麻痺とは、正式名称はリュックサック麻痺といい、重量のあるザックを長い時間背負っていると、ザックのベルトが肩を押し下げるので神経が圧迫されて、麻痺がおこる。なで肩や肩の筋肉が少ない人に起こりやすいと言われる。

最初は腕や手にだるさ、脱力感、しびれを感じるようになる。そのまま休憩を取らずに行動していると、痛みが強くなり麻痺するようになってくる。麻痺してしまうと、腕や手が痛くて上げることができず、歯磨きうがいができない、顔を洗えない、頭を洗えないといった日常生活に支障をきたす症状に進行してしまう。安静にしていると2〜3日で回復するが、それでも回復しない場合は、ステロイド注射や血行をよくする薬を処方されるか、更にひどい場合は神経を圧迫している靭帯を切除する手術を行う事もある。

ザック麻痺を防ぐためには、肩ベルトが太く、胸・腰部分にベルトがある、荷物が歩く振動で上下せずに安定する、また肩にくいこまない、体に負担がかからないザックを選ぶ。そしてときどき休憩をとり、肩を重量のあるザックから解放し、腕を回してストレッチを行う。現在は各メーカーから高性能のザックが出ているので、色々試してみるといい。