沢登りの意味 登山用語

沢登り

沢登りとは、登山の形態のひとつであるが、沢や滝など水流のあるところを中心に下流から源流に向かって遡行していくスタイルである。技術的にはロッククライミングの要素も入り、安全確保のためロープを使うのでロープワークの習得も必要になる。

普通、登山においては水場は必要時以外は避けるが、沢登りは水場を選んで積極的に登っていく、日本独自のものである。現在では登山とは異なるアウトドア分野として捉えられるようになってきている。

なお、似たような言葉に「シャワークライミング(ウォータークライミング)」があるが、こちらは沢登りから派生したもので、積極的に滝壺に飛び込んで泳いだり遊んだりしながら上流を目指すものである。

沢登りとシャワークライミングの明確な違いは、沢登りはできるだけ濡れないようにして遡行していくのに対して、シャワークライミング(ウォータークライミング)は積極的に水の中に飛び込んだりして遊びながら遡行するものである。しかし最近では、沢登りもシャワークライミングも明確な違いがなくなってきている。これらでは濡れることを前提にするので、ウェア、ザック、シューズなどすべての装備が濡れてもすぐに水を排出する機能性を持たせた素材や、ザックも水に浮くように設計されている。

ただ、シーズンは初夏〜初秋と短い。注意しなくてはらないのが、自分のいる場所が晴れていても、上流で雨が降った場合、急に増水することもあるので、異変を感じたらただちに水場から離れて安全な場所に避難し、中止して下山することである。