山岳救助犬の意味 登山用語

山岳救助犬

山岳救助犬とは、雪崩に巻き込まれたり、あるいは滑落したりして、行方不明になった登山者を、嗅覚によって探し出す訓練を受けた犬のことである。

山岳救助犬のはじまりは、スイスアルプスでは雪崩による遭難者が多いことから、17世紀頃から山岳救助犬が活躍している。この時に山岳救助犬を育成していたのは修道院の修道僧たちである。スイスで山岳救助犬として選ばれる犬種はセントバーナードが多く、首に小樽(ラム酒ともブランデーとも)をぶらさげて、雪山へ救助に向かったという。

なぜ首に樽をぶらさげているのかというと、遭難者の体は寒さなどで衰弱しており、食べ物などは受け付けられない状態でもあるので、体を瞬時に温める度数の強いアルコールが適していたという話もある。現在では山岳救助犬はセントバーナード以外の犬種も活躍している。

なお現在では山岳救助犬も含めて、ひとまとめにして「災害救助犬」と言われるが、スイス陸軍では災害救助犬を育成するチームが特別に結成されており、世界でもトップレベルの災害救助犬を育成している事で有名である。