山岳遭難の意味 登山用語

山岳遭難

山岳遭難とは、山中で何らかの原因で行方不明になったり死亡したりする山岳事故のことである。入山するケースは登山(ハイキング、山スキー、クライミング系、沢登りも含む)、山菜・きのこ採り、観光、作業、渓流釣り、写真撮影、信仰登山、自然鑑賞、狩猟などであり、群を抜いて多いのが登山による遭難である。

2012年(平成24年)に警察庁がまとめた山岳遭難の全国統計によると、遭難者数だけで2,465人中、登山では1,756人と全体の70%以上を登山による遭難が占めている(前年比で144人増。)

そして、遭難者が多い地域は、長野県が254人、北海道が155人、富山県が107人と、全国で群を抜いて多い。全体の遭難の原因は、道迷い(41.8%)、滑落(15.4%)、転倒(14.0%)、病気(7.5%)、疲労(5.4%)、転落(3.8%)、悪天候(1.5%)、野生動物襲撃(1.4%)、鉄砲水(0.7%)、落石(0.5%)、雪崩(0.3%)、落雷(0.2%)、その他・不明(7.4%)である。

遭難者に占める年齢層は、60歳以上が49.7%、50代が13.9%、40代が10.8%、30代が10.7%、20代が8.1%、10代が6.7%である。

この統計資料の中で、警察庁は遭難対策として、「登山計画の作成・提出」天候条件の見極め、体力技術に応じた登山コースの設定、単独登山は避ける、登山計画書の提出など。「危険個所の把握」計画時に把握しておく。「的確な状況判断」視界不良・体調不良時には停滞・登山中止する。「滑落・転倒防止」相応の装備をした上で、気を緩めないこと。「道迷い防止」地図とコンパスを携帯・活用して自分の位置を確認する。といったことを指摘している。

入山するのは自由であるが、捜索するのは山岳警備隊(県警)などの関係者であることも忘れないようにしたい。