サンクラストの意味 登山用語

サンクラスト

サンクラスト(sun crust)とは、日中に太陽の光で融けた雪が、冷えて再び凍って固くなり、薄い氷の膜を形成する。太陽の力によってこの現象が形成されることからサンクラストと呼ばれている。

サンクラストの下は空洞となっていることが多く、刺激を与えると簡単に割れてしまう。なでなら、サンクラストが形成された後、晴天または放射冷却による冷え込みなどで気温が低いとき、積雪表面は冷えているのでサンクラストの融解は生じないが、太陽の光はサンクラストを透過し、サンクラストの下にある積雪が吸収し、温まった雪は溶けていく。このようにして、サンクラストの下には空洞などが形成されるのである。

なお、雪が融けて氷になったサンクラストは透明な氷の板になっており、日光を下の雪層に透過してしまうのである。なお、サンクラストがあったら迂回するのが一番であるが、避けられない場合は、崩壊するおそれもあるので、ピッケル等で割りながら進む方法もある。ただし、雪に振動を与えると亀裂がはいり、雪崩を誘発する可能性もあるので、軽く割ろう。