残置ロープの意味 登山用語

残置ロープ

残置ロープとは、険しい場所などで安全確保のため設置されているロープのことである。固定ロープともいう。この固定ロープもUIAAで規格が定められており、「ローストレッチ」という伸び率が4〜10%のロープが使われている。

しかし、残置ロープは定期的に点検・交換されているが、たくさんの登山者が使ったり、その場所に設置されたまま風雨にさらされているのでロープは痛みやすい。残置ロープを掛けてある場所(ロープの先を岩に打ち込んである場合や木の根元などに括りつけてあったりする)が痛んでいてグラグラ動いている場合もあるので必ず使用前に安全を確認する。少しでも不安だと思ったら、その場から引き返すなどの判断も必要になる。

前述したとおり、残置ロープに頼らないと登れない場所に設置されているため、ロープに頼らず自力で登ることもできるかもしれないが、山においては無理は禁物である。最近は、残置ロープのことを本来の意味の固定ロープとは別に、以前に通過した登山者がロープをその場所で使用して回収しないまま放置されている、ことでも使われるようになっている。こちらはフリークライミングの現場などに多いようである。定期的に回収清掃している団体もある。