シームの意味 登山用語

シーム

シームとは、縫い目のことである。帽子から靴先まで、ほぼすべてのものは製造する段階で縫い合わせられている。水濡れ対策で盲点になりがちなのが「シーム」部分なのである。

透湿撥水性、防水性機能が施されている高機能の素材を使用している布であっても、縫い目には小さい穴が開いているので、ここから水が浸透する原因になる。ウェアなどの場合、メーカーによってシーム部分を防水性のあるシームテープを貼付して、完全防水になるように加工されている。

浸水という面でジッパーもあげられる。ジッパー部分も、基本的に凸凹を組み合わせることで開閉できるシステムのため、この部分から浸透することが多い。そこで1995年に、アーキテリクス社(カナダのアウトドアメーカー)とYKK(日本大手のジッパーメーカー)による共同開発で、止水ジッパーが開発され、ポリウレタン加工を施すことで、防水性を実現したものである。最初は固いという欠点があったが、年々改良され、通常のジッパーのように軟らかくてしなやかなジッパーが出ている。