霜ざらめ雪の意味 登山用語

霜ざらめ雪

霜ざらめ雪(あるいは、しもざらめ雪)とは、積雪内部で雪粒が霜に変化したものである。気温が低く積雪が少ない地域では、積雪層の内部で温度勾配(※)が発生し、隣同士の雪粒の間で水蒸気の蒸発と凝結が繰り返されて、霜の結晶に変化する。

霜の結晶は、内部が空洞で縦じまになっており、この状態になった雪を霜ざらめ雪という。一度、霜ざらめ雪になった雪は新雪と再結合しないため、霜ざらめ雪が積雪の底部にあると積雪層が斜面が急な場所にあると全層雪崩を引き起こすこともある。積雪上層に霜ざらめ雪があり、その上にさらに新雪が積もると、表層雪崩を引き起こす。いずれにしても霜ざらめ雪の層は弱層にあるため、なるべく刺激を与えないようにする。

※温度勾配とは、固体/液体/気体内部の温度が、位置によって異なる場合、 単位当たりの温度変化の割合をいう。 熱は高温部から低温部に向かって流れる傾向があるため、 その熱流の方向に沿って温度降下が起こる。