弱層テストの意味 登山用語

弱層テスト

弱層テストとは、積雪期の登山は雪崩が起きやすいため、あらかじめ積雪層に弱層(※)の有無をチェックすることで、雪崩の発生などを予測できる。

積雪内に弱層がある場合は、登山者の登下降による刺激によって弱層が破壊されると、その上に積雪した雪が崩れるようにして雪崩が発生する。この現象を表層雪崩という。1か所だけチェックするのではなく、場所が変わる度にチェックしていく。弱層テストの方法は色々あるが、道具を使わなくてもできる簡単な方法がある。

弱層テスト手順として、@安全な斜面を選び、直径30cmほどの円を確保して、円の周りの雪をかき出しながら、高さ20〜30cmほどの円柱を作りだす。A円柱の上部を両手で抱えるようにして手前に引っ張る。Bこの@〜Aの作業を繰り返しながら、深さ70cmくらいまでチェックしていく。この手前に引っ張るときに、軽く引っ張るだけで雪面が円盤状にはがれた場合は、その部分が弱層にあたり、雪崩を引き起こす可能性がある。この時に雪面が円盤状に何枚もはがれても危ない。

※弱層…あられ、新雪、霜ザラメ、濡れザラメ、表面霜の雪質が代表的な弱層である。