縦走の意味 登山用語

縦走(じゅうそう)

縦走とは、ひとつの山頂から次の山頂へ稜線沿いに歩く登山スタイルである。日本では標高が高い山でも3000m級であり4000m級の高山はない。一方で、日本列島の脊梁山脈あるいは分水嶺ともいわれるように、山々が連なっていることが多く、富士山のような単独峰は少ない。そういった地形的な要因もあり、縦走スタイルが発展したともいえる。

有名な縦走コースは登山者も多く縦走コースも整備されており、一般縦走ルートとバリエーションルートに分けられている。読地力があり、岩場登りなどの登山技術とルートファンディング力があれば、バリエーションルートを選択することもできる。一般縦走ルートに比べて登山道が整備されておらず険しい道になるが、登山者が少ないので、ゆっくりできる、という点もある。

日本で有名な縦走ルートは、北海道の大雪山系、日高山系、東北では朝日連峰、飯豊連峰、関東・中部・北陸では、北アルプス、中央アルプス、南アルプス、関西では大峰山脈、六甲山脈などがある。なお、大峰山脈は吉野から熊野本宮まで続く縦走路は、日本でも最古の縦走路でもある。登山者であれば一度は登りたいと思うのが北アルプスの縦走路である。急峻な地形によるダイナミックさが「いつかは自分もあそこに登るぞ」と、登山者をひきつけていると言える。