自由登攀の意味 登山用語

自由登攀(じゆうとうはん)

自由登攀とは、フリークライミングのことで、安全確保のためにハーネスやロープは使うが、登るための手段としての道具は使わない。フリークライミングは、ヨーロッパで登山が興ったころからあったが、岩壁登攀のみを目的としたフリークライミングは、1950年代、アメリカのヨセミテ国立公園で始まったといわれている。

現在のパタゴニアの前身にあたる会社が、クライミングに必要なギアやボルトなどを製造していたが、ある日、岩壁にボルトなどが乱打されて回収されないで放置されたままになっている様子をみてショックを受け、「クリーンクライミング」という登るための道具を一切使わないスタイルのクライミングを提唱した。これに共感した当時の、アレン・スティックなどのクライマー達がクリーンクライミングをはじめたのである。これが現在のフリークライミングにつながっている。

フリークライミングのため、岩壁の種類に応じてグレードが設定されている。UIAAグレードは、UIAAによってヨーロッパアルプスを基準として設定された岩壁登攀の難易度を表わしたもので、T〜Y級にグレード分けされていて数字が大きくなるほど難易度が上がる。日本のグレードはRCCUグレードがあり、UIAAグレードを参考にし、日本の山岳事情向けに変えたもの。UKグレードなどもあり、UKグレードを目にする機会が多い。