尻皮の意味 登山用語

尻皮(しりかわ)

尻皮とは、かつて山仕事をする人や登山者、腰にぶらさげていた皮のことで、休憩時に座るときに地面に敷いた物である。お尻が濡れたり汚れたりするのを防ぐことができた。

尻皮は、熊・鹿・カモシカ・アライグマなどの動物の毛皮を利用しており、ベルトを縫いつけるなど加工して、腰に巻いていた。今は尻皮を使っている人はいないし、お店でも見かけることはない。ときどき、頭数が増えすぎたなどの理由で鹿やカモシカが駆除されるので、そういう時に毛皮が販売されることはあり、自分で製作している人もたまにいるようである。

なお尻皮に代わるものとして、現在はアウトドアメーカー各社から、ポリウレタン製などの低反発性のマットが出ている。休憩時に地面に敷いて使えるよう小型で折りたたみできるものもある。何より軽量でかさばらないので、登山者ではこちらを使っている人が多い。腰回りにぶらさげるのではなく、ザックに収納しておき、必要な時に取り出すのである。