アノラックの意味 登山用語

アノラック

アノラック(英語:anorak)とは、フード付きのプルオーバー式(頭からかぶって着るタイプ)の防風・防寒用の上着のこと。日本では、ウィンドヤッケ、ウィンドブレーカー、パーカーとも呼ばれる。

アノラックは、もともとイヌイットの人々が着用していた、アザラシや鹿などの革をなめして裏側には毛を張りつけたもので、アザラシの腸から縫い糸を、獣骨から縫い針を、作り、彼らが着る日常着を作っていたのである。アラスカという極寒地ゆえに樹木が生育できないため、食糧はすべて狩猟でまかなっていた。そのため動物性の革や毛皮は衣服として着ていたのである。その頭から覆うタイプの形状を欧米の極地探検隊などが真似し、1920年代にノルウェーで布製のものが考案され、1929年には日本にも伝わってきている。

現在ではナイロン、テトロンなどの素材で作られており、頭からかぶるタイプは健在で、袖口の手首部分にはゴムが入っていて、風が体の中に入ってこないようになっている。