垂直分布の意味 登山用語

垂直分布

垂直分布とは、生物や植生などの分布がある一定の境界線(高度)によって異なる様子を見せることをいう。地表では山地における高度変化による生息生物や植生の変化、水中(河川、湖沼、池、海)においては水深による水生植物や生息生物の変化などが挙げられる。

垂直分布と対で用いられるのが水平分布である。垂直分布が縦に向かって行くのに対して、水平分布は横に向かって行くのである。山地における垂直分布には植生や気候が取りあげられることが多い。植生では、低地帯(〜海抜500m)→山地帯(〜海抜1500m)→亜高山帯(〜海抜2500m)→高山帯(海抜2500m〜)と区分され、それぞれの標高に適した植物が植生している。

水中の垂直分布は、例えば藻類は、水深0m〜5m/〜10m/〜15m/〜20m/〜30m…と細かく区分されており、その水深に適したものが植生している。よく食べるワカメは水深10〜15mの位置に植生している。水中では、水深が深くになるにつれ、日光が届きにくくなるので、光合成をする水生植物は水上に近い部分に集中する。なお、水平分布では、熱帯→亜熱帯→暖帯→温帯→亜寒帯→寒帯、と気候帯の区分で使用される。