スクラム徒渉の意味 登山用語

スクラム徒渉(すくらむとしょう)

スクラム徒渉とは、沢登りで川を渡るときに、流れがあるなどして1人で渡るのが難しいとき、複数で組みお互いの体を支えあいながら渡ることをいう。スクラム徒渉には「相対徒渉」「横列徒渉」の2種類がある。

「相対徒渉」は2人でペアになり、1人が背中を上流側に、もう1人が背中を下流側にして2人で向かい合うようにして組む。上流側の人が上流からの水流の壁となり、下流側の人は上流側の人を支える。このとき、上流側の人は体を腰を少しひねり、背中に受ける水圧を進行方向とは逆の方向に逃がすようにすると渡りやすくなる。

「横列徒渉」は数人で組み、横一列になって渡る方法。この時、全員、お腹側は上流方向、背中は下流方向にして立つ。両端には経験者や体力がある人を配置し、中央は小柄な人や経験が少ない人を配置する。お互いのザックのショルダーベルトをつかみながら渡るものである。スクラムというと肩を組むのをイメージしがちだが、背丈による肩の位置の違いもあるので、ザックのショルダーベルトを掴むのがよい。