雪煙の意味 登山用語

雪煙(せつえん)

雪煙とは、積雪していた雪が強風によって吹き上げられること。その様子がまるで雪が舞っているように、あるいは煙がたなびいているように見えることから、雪煙とよばれる。

名前の優雅さとは真逆に、雪煙が起きている場所は、強風または突風で体ごと持ちあげられてしまうので、その場所には近付かないようにして迂回して通過するようにする。もし自分がいる場所で雪煙が発生してしまった場合は、強風がおさまるまで地面に伏せ、辺りに木や岩があれば、そこまで行って岩かげや木かげに身を隠して強風を避けるようにする。

雪煙発生時は視界が悪くなっているため、無理してすすむとコースから外れて滑落する可能性もあるので、とにかく安全な姿勢をとってやり過ごす。事前に気象情報を確認するのはもちろんのこと、登山中に強風が吹き始め、吹きやまないようであれば、撤退することも必要である。また、雪煙が発生している場所は、ウィンドクラスト(風によって形成されたアイスバーン)が発生しやすい状態になっている。