雪田の意味 登山用語

雪田(せつでん)

雪田とは、融雪期になっても、比較的遅くまで雪が残っている場所をいう。冬の間、強風が一定方向から山に向かって当たっている場合、常に風にさらされている場所は雪は飛ばされ、土壌は露出している。こういう場所を風衝地といい、この風衝地と反対側の斜面にある場所では、飛ばされてきた雪がくぼ地などの吹き溜まりに着雪し、積雪していく。この場所を雪田といい、場所によっては20mを超える積雪になることもある。

雪田は冬期の間は雪によって土壌表面は保護されているので、地表の温度は平均0℃に保たれており、雪による水分が多いため土壌の養分が豊かであり、土壌が発達している。ただ、雪田であっても、雪解け後、乾燥の度合いが異なり、乾燥する場合もあれば、ほどよい中間、あるいはいつも湿っている場合もあり、場所毎によって条件が異なる。

これに対して風衝地は、風によって土壌が露出していることもあり、地表の温度はマイナス5〜マイナス20℃とかなり冷え込み、上を覆うものが無いので、土壌中の水分は少なく乾燥しており、土壌は小石が多くゴロゴロしている。