双耳峰の意味 登山用語

双耳峰(そうじほう)

双耳峰とは、二つのピーク(頂上)をもつ山のことを双耳峰と呼ぶ。双耳峰というと、谷川岳(オキの耳とトマの耳)、鹿島槍ヶ岳(南峰と北峰)が有名である。

谷川岳は三国山脈の一つで、群馬県沼田市や月夜野洋麺から見て、手前をトマの耳、奥をオキの耳と呼ぶ。トマの耳は薬師岳、オキの耳は谷川富士と呼ばれていた。本来の谷川岳は谷川本谷にある俎ー(まないたぐら)だが、国土地理院の陸地測量部が誤って、トマの耳を谷川岳としたことから、今日そのまま定着している。谷川岳は標高2000mを満たない山であるが、ちょうど中央分水嶺の脊梁山脈の1つであり、急峻な岩壁と複雑な地形、天候が急変しやすいことから、遭難者が群を抜いて多い。

鹿島槍ヶ岳は飛騨山脈(後立山連峰)の一つであり、白馬岳を起点とする縦走ルートで通過することが多い。二つのピークを持つ山であればすべて双耳峰と呼ばれ、日本全国各地にある。なお、スキーで有名な北海道のニセコアンヌアプリ山も双耳峰であり、主峰と南峰と呼ばれており、東〜南の山腹にスキー場が多い。