遡行の意味 登山用語

遡行(そこう)

遡行とは、川を下流から上流へ向かって行くことをいう。遡行は沢登り(※)に使われるが、一般的にも使われている言葉である。また遡行図というものがあり、沢登りで使われるルートを示した地図である。滝の高さ、ゴルジュ(峡谷、滝の両側の岩壁)の難易度、高巻きルート(登るのが難しい滝や岩壁を避けて迂回すること)、分岐点など、沢登りにおける必要な情報が記載されている。(一般登山で登山道を示したルート図があるのと同じである。)

沢登りの遡行ルートにはさまざまなレベルやスタイルがあり、クライミングの登攀技術が必要になる場所もある。ただ、沢は流れがあり、また水も深い場所もあるので、注意を要する。沢登りは水の中に入りながら上流を目指すので、服装が常に濡れている事になり、体力消耗につながりやすい。最近は撥水性や速乾性のある沢登りウェアがアウトドアメーカーによって開発されてきている。沢登りは水流のある所を歩くことが多くなるので、晴天時であっても、さらに上流で降雨があった場合に、下流の水量が急に増量する可能性もあることを忘れてはならない。