ダブルロープの意味 登山用語

ダブルロープ

ダブルロープとは、シングルロープ(9mm径)を2本使って登攀する方法で、アルパインクライミングで選択される。アルパインクライミングではある程度伸長率があるロープが選ばれ、また、長くて険しい岩壁を登るので、ロープが岩角などにあたっていたりすると、ロープが摩擦によって破断する可能性があり、安全確保のためにダブルでロープを使用する。(現在のロープはナイロン製であり、強度には強いが熱に弱いという欠点があり、岩角などの摩擦によって、摩擦熱が230℃を超えると、ロープが融解してしまうのである。)

ダブルロープの場合、同じプロテクションに掛けることは不可能であり、別々のプロテクションに掛けていく方法が選択される。結果的に、2ヶ所のルートで体を結んでいるので、一方のプロテクションが壊れても、もう一方のプロテクションで守られているため、安全確保ができる。

また、左右のロープのプロテクションの位置が別々であっても、左右のどちらかに流れが良い方にクリップできるので、シングルロープより流れが良くなる、などの利点が挙げられる。なお、ロープの太さは9mm径でなければならないということはなく、ロープの直径が大きくなるほど、破断する可能性が小さくなるが、伸長率が低くなる。