墜落係数の意味 登山用語

墜落係数

墜落係数とは、墜落(または落下)時にロープにかかる衝撃を数値化したもの。墜落係数は次の公式『墜落係数=墜落距離÷繰り出したロープの長さ』に当てはめて算出できる。

例@…20m登ったとして、途中17mの地点で確保地点を取ったあと、その地点から5m落下したとすると、墜落距離(5m)÷ロープの長さ(17m)=墜落係数(0.3)となる。

例A…20mを確保地点なしで登り、20m墜落したとすると、墜落距離(20m)÷ロープの長さ(20m)=墜落係数(1)となる。ちなみに墜落係数最大値は「2」である。墜落を経験したロープや、一部伸びている部分が見られるロープは、切断しやすい状態になっているので、新しいロープに変えるほうがいい。

なお、墜落係数だけではなく、墜落時のロープの伸長率も影響する。フリークライミングとアルパインクライミングではロープが異なる。フリークライミングはルートがルートが短いので、伸長率のあるロープでは墜落時に効果がない。逆に、アルパインクライミングではルートが長くなり、また逃げ場がない場所がほとんどなので、少しでも足場が確保できるよう、伸長率のあるロープがよい。なお、墜落係数は、墜落時にクライマーの体が受ける最大衝撃値とは異なる。