凍傷の意味 登山用語

凍傷

凍傷とは、寒冷地でかかりやすい症状のひとつ。極寒環境はもちろん、0度を少し下回る程度の気温であっても、長時間低温に体をさらしていると、凍傷が生じる。

0度以下の環境で、体は中枢の体温を保つために、末端神経の血管を収縮させる働きがある。この状態が長く続くとやがて血行不全になり、温かい血液が循環しなくなった末端組織はやがて凍り始める。早期に加温するなどして治療すると回復するが、凍った状態がつづくとやがて組織が壊死してしまう。凍傷は症状の進行度によって四段階に分けられる。

「T度…発赤膨脹(浮腫)」「U度…発赤浮腫・水泡形成」「V度…腫瘍形成」「W度…骨・軟骨組織の壊死」とカテゴリー分けされており、T〜U度は治癒可能であるが、V〜W度は筋肉組織から壊死していくので治癒不可能で、切断することになる。手足や鼻などが凍傷になりやすく、高所登山を行う登山家は凍傷になりやすい。なお、凍傷と似たようなものにしもやけがあり、こちらは凍瘡と書かれ凍傷とは別のものである。