徒渉の意味 登山用語

徒渉(としょう)

徒渉とは、川や沢などの水の中を歩いて対岸に渡ること。渡渉(としょう)と書くこともあるが、意味は渡渉と同じである。沢登りは沢のある場所を通るので、水を渡ることがある。水深や沢の岩底など、場所によってさまざまである。

沢登りで徒渉するにあたって選ぶポイントは、出来るだけ川幅が広く、水深が浅く、流れが緩い場所を選ぶ。実際に水の中に入った時、浮力が生じ、体の大きさによって浮力が変わってくる。体が大きいほど浮力が小さく(浮きにくい)なり、体が小さいほど浮力が大きくなる(浮きやすい)。

また、川底は石が動きやすかったり、流れによって渦巻いていたり、と気を抜けない。水深があり流れがある場所を渡らざるを得ない場合は、徒渉ではなく、ロープを対岸に渡して、横断する方法も選択する。無理して徒渉しようとすると、水の流れに足を取られ、そのまま下流に流されて遭難する。また、徒渉の際には、服が濡れる場合もあるので、ウール製の靴下などを身につけるとよい。