アラインゲンガーの意味 登山用語

アラインゲンガー

アラインゲンガー(ドイツ語:Alleingenger)とは、パーティを組まずに単独で登山(登攀)する人のことをいう。現在ではソロクライマー(英語:solo climber)と言われており、アラインゲンガーという人は少ない。

なお、『アラインゲンガー』(作家:谷甲州)という加藤文太郎を題材にした小説がある。谷は20代前半の頃、我流で冬山の単独行を繰り返していた時期に同じく加藤を題材にした『単独行』を読んでいる。加藤文太郎は、大正〜昭和初期に活躍した登山家であり、当時主流であったガイド登山ではなく、単独行で登山した人物である。当時の登山は、装備やガイドを雇ったりと高級スポーツであったが、加藤はありあわせの服装と、地下足袋、単独行というスタイルで登山をしたのである。

加藤は須磨に住んでいて、六甲全山縦走をしたのも加藤が初めてであった。1928年頃から槍ヶ岳などの日本アルプスを冬季・単独で登山していたが、1936年、槍ヶ岳鎌尾根で猛吹雪に見舞われ、生涯を閉じた。加藤の登山スタイルは、数々の作家によって小説家されている。