二重遭難の意味 登山用語

二重遭難

二重遭難とは、遭難者の救助に当たっている人が遭難することを二重遭難と呼んでいる。もともとは、雪崩に巻き込まれた遭難者の救助・捜索に当たっていた救助隊員がふたたび雪崩に巻き込まれることを言っていたが、最近ではヘリによる救助活動途中で、ヘリが何らかの原因で墜落し、救助隊員(レスキュー隊員)も死亡してしまう事故も起きている。

海とは違い山には気軽に行けることから、登山者が増加しているが、体力の低下・経験不足・装備不足などで遭難に合う、初心者・中高年登山者が増加している。2009年9月11日には北アルプスの奥穂高岳で救助活動を行っていた岐阜県警防災ヘリが墜落し操縦士ら3名が亡くなっている。2010年7月24日には埼玉県の奥秩父で沢登りをしていたパーティーの1人が遭難し、救助に向かった埼玉県防災ヘリの救助隊員5名がヘリが墜落して亡くなっている。(この時、県警によって入山禁止令が出ていたにも関わらず、日本テレビのスタッフが会社命令で取材を強行し結果的に遭難するという、起きなくてもいい三次遭難も発生している。)

ヘリでの救助といえど、稜線上の開けた場所なら周囲に障害物が少なく開けているのでまだいいが、谷地などは地形が入り組んでいる事もありヘリが木に衝突したりなどする可能性も高いという。なお稜線上であっても、瞬間的に下降気流あるいは上昇気流が発生することもあり、ボバリング(空中停止)は大変な業務だという。