ハーケンの意味 登山用語

ハーケン

ハーケン(ドイツ語:Haken)とは、岩の割れ目などに打ち込んで確保支点とするための金属製のくさびのこと。現在ではピトンと呼ぶほうが多い。

ハーケンは柔鉄型、兼用型、硬鉄型と3種類あり、岩の割れ目(クラックやリス)の幅よりも少し厚いものを選び、岩質(硬い岩/柔らかい岩)を考慮して、ハーケンを選択して、ハンマーで打ちつけていく。軟鉄は柔らかい岩質向きで、割れ目の形状に沿って変形して深く食い込んでいく。変形するので使用回数は1回限りになる。硬鉄は硬い岩質向きで、引き抜いた後も再利用可能である。ハーケンが効いているかどうかは、打ち込んでいる時の音の変化で判断できる。音が次第に甲高い音に変化し、最後まで甲高い音が維持されればOKである。最後の最後で音が鈍くなったりした場合は、岩の割れ目が広がってしまい、ハーケンが効いていないと判断する。

現在ではクリーンクライミング=フリークライミングが主流であり、岩場にハーケンを打ちつけるとひんしゅくを買う場合があるので、沢登りの岩壁などで練習すると良い。