アルピニズムの意味 登山用語

アルピニズム

アルピニズム(英語:alpinism)とは、広義の意味では登山一般をさすが、厳格にはより難易度が高く、高度な技術を要する登山の事を意味するスポーツとしての登山であり、岩壁や氷壁への登攀を中心とする。

19世紀後半にイギリスを中心とするヨーロッパの上流階級でヨーロッパアルプスへの登山ブームがおこったことが、この言葉のきっかけである。このアルピニズムの舞台となったのが、スイスであり、1857年にイギリスで世界初の山岳会が、1863年にスイス山岳会が発足している。スイスのユングフラウ地方のグリンデルワルト、ヴァレー地方のツェルマットを中心にアルピニズムの黄金期を迎えた。このアルピニズム黄金期に登山家たちがアルプスの山頂を目指し、この時にアルプスで暮らす山男たちを雇ったことが山岳ガイドの始まりである。

特にスイスの山岳会では、スイスアルプスの地質、氷河、植生、天候などの調査・研究をその分野の研究者たちとすすめるとともに、本格的な山岳ガイドの育成、山岳地図の作成、登山道の整備、山小屋の設立・管理を行い、アルプス登山者を支えてきており、現在でも基本的な役割は大きく変わっていない。