バットレスの意味 登山用語

バットレス

バットレス(英語:buttress)とは、急峻な岩壁のことをいう。山頂や稜線直下にあり、それらを支えるかのように切り立っていることから、バットレスと呼ばれる。

バットレスは本来は建築用語で、控え壁ともいい、壁の安定性を高めるために、適当な間隔で支柱などで壁を支えるものである。固有名詞としても使われており、南アルプスの北岳の北岳バットレスが知られている。この岩壁は小島烏水によって北岳バットレスと命名され、北岳の東面にある高さ600mもの岩壁である。

このバットレスは、東北尾根、第1尾根、第2尾根、第3尾根、第4尾根、第5尾根とさらに細分化されており、尾根と尾根の間ある岩溝(ガリー)に名前が付けられている。バットレス下部の横へ延びる垂直に近い岩壁は下部岩壁帯と呼ばれている。ロッククライミングの名所であるが、2010年10月10日未明に大規模な崩落が発生し、以前とは違う岩壁になっているとのことである。